桜の馬場 城彩苑オープンについて思う

2011年3月5日(土)、熊本城の二の丸(30代以上には城内プール跡地といった方が分かるかな?)に、「城彩苑」がオープンしました。

歴史や文化の展示・体験施設である「湧々座」(わくわくざ)と、飲食やおみやげ店が並ぶ「桜の小路」(さくらのこうじ)からなる観光スポットです。オープン初日からたくさんの人出で、ステージではイベントがあったり、テレビの生中継が来てたりと、たいへんなにぎわいだったようです。
 

 

「新たな観光名所だ!」「(湧々座は)これで入場料300円は安い!」など賛嘆の声が飛び交う一方、不安な点がひとつ聞こえていますので、ちょっとメモ程度に記しておきます。華々しいオープンに水を差すつもりはまったくありませんが、「勝って兜の緒を締めよ」の言葉にならってみたいと思います。
 

これでいいのか城彩苑 「観光客の一極集中化」
 
熊本を訪れた観光客がとりあえず熊本城を目指し、「城彩苑」で見学し、ご飯を食べ、おみやげを買う…。これで熊本の用事は済み、アーケード街や城下町をぶらついたりすることがなくなっちゃうんじゃないかなぁ、という懸念があります。
特に、われわれ城下町の町民としては、観光客には熊本城に来たなら新町古町も見てもらいたいし、それを受け入れる器作りをがんばらにゃいかんなぁ、という気持ちが常にあるわけですが、あれだけでっかい施設をドーンと城内に作られちゃったら、こちとらシャッポを脱ぐしかなかとです。

 
それでも周遊バス「しろめぐりん」を回してもらったり、レンタルサイクルの拠点を作ってもらったりしていますので、チャンスは今まで以上。引き続きまちづくりをがんばる所存です。

 
ちなみに、「城彩苑」の中核を担う施設として「お菓子の香梅」さんが出店されましたが、それに伴い「下通店」を閉鎖されました。街から城に「移転」された形で、何とも言えない悲しい気持ちがします。同様の例で、昨年福岡に「PARCO」がオープンした際、天神・大名地区の路面店が「PARCO」内に移転し、跡地は軒並みコインパーキングになるという現象があったことを思い出してしまいました。

2 コメント