新町古町では29日・30日は「町屋体験の日」というイベントが開催されました。
熊本の城下町・新町古町には、昔ながらの「町屋」(まちや)が多く残存しています。しかし、持ち主がいなくなったり、維持が難しくなったりして、取り壊されてしまうケースが多いそうです。
町屋とは、ずばりコレ!といった厳密な決まりはないようですが、一般的には戦前に造られた商店と住居が合体した家のことで、道路に面した間口は狭く、代わりに奥に長い短冊型の建物(「うなぎの寝床」と呼ばれる)。たいてい表口が商店で、奥に住居や蔵、中央に坪庭があるのが特徴です。間口が狭かったのは、昔は間口が広いほど税金が高かったためといわれています。
そんな町屋を見直そうという趣旨のもと開催されたのがこの「町屋体験の日」です。町屋に住んでみたい、町屋で商売を始めてみたいという方に町屋の魅力や空き店情報を伝え、町屋ひいては城下町の活性化につながれば、との思いが込められていて、今回で第2回になります。
集合場所は新町の町屋「かね屋」。ここは第1回「町屋体験の日」の舞台。参加者総出で大掃除をしました。
そして新町コースと古町コースに分かれて町屋参観へ。私は、宮本建設の宮本さん率いる新町コースに参加。いくつかの空き町屋と、すでに町屋を活用して商いをされている「肥後象嵌 光助」さんと「モヒカンポシェット」さんなどを見学。
一方、建築家の長野さん率いる古町コースは、万町の履物屋「かねまる屋」さんや小沢町の坪井川沿いの町屋などを参観。古町コースの方が参加者が多かったみたい。これを機に新町古町の仲間が増えるといいですね。
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また、29日は15時より新町の藤崎台童園で「新町新春寄席」が開催されるということで、落語を楽しんできました。
出演は、はるばる東京からお越しいただいたプロの噺家さん、入船亭扇治(いりふねてい・せんじ)師匠。
怪談っぽい新作落語「幽霊タクシー」と、表情や仕草が楽しい古典落語「ちりとてちん」の2席で、観客を沸かせました。