毎年2月15日は、お隣り新町地区で「涅槃絵拝観ツアー」が開催されています。
この日はお釈迦様が入滅した(亡くなった)日。その光景を描いたのが「涅槃絵」(ねはんえ)で、高麗門付近の横手地区のお寺では、この日一斉に寺宝である「涅槃絵」を年に一度ご開帳されるのです。
今年の2月15日は運よく土曜日だったので参加してみました。
正立寺、禅定寺、妙立寺、妙永寺、本覚寺の5つのお寺を巡りました。
お寺が所蔵している「涅槃絵」の大きさや画風はまちまちですが、だいたい共通して解釈されているのは、
- お釈迦様は北枕で寝ている
- 天から亡母がやって来て薬を投げる(ここから現在の「投薬」という言葉が生まれる)
- そばで泣き崩れているイケメンは一番弟子
- お釈迦様の足をさすっているのは追っかけのおばちゃん
- 描かれている動物は十二支をはじめとする生き物、虫、鳥など
- ただし猫は描かれていない
…などなど、1枚の絵にいろいろな物語が隠されているようです。
参加者には御朱印帳が配られ、各お寺で御朱印を押していただきました。
「涅槃絵」のご開帳はずーっと以前から行なわれており、江戸時代にはたくさんの人出を見込んで市が立ち並んだほど。これが釈迦市、高麗門の市などと呼ばれ、現在の「春の植木市」のルーツだそうです。