熊本の城下町、新町と古町は昔から仲が悪く、何かにつけて競い合っていた…ともっぱらの噂ですが、そんな面が垣間見られる古い文献がありましたのでご紹介!
五福小学校が創立100年を迎えた際に編纂された「五福百年」という本に載っていた、「熊本城」という古文書からの引用です。ただ、いつ頃の記述なのかが分からないので、下記の話が明治なのか昭和なのかは分かりません…。
== 以下、引用 ==
「新町古町贈答の歌」
(上の句新町、下の句古町)
ぎほうしの立たる橋は三丁目 土橋ながらも長い長六 まん頭は扇屋酒は茨木屋 曾右衛門蕎麦に寺のこんにゃく 随兵は所まれなる祭かな 祗園の翁一日に二度 新町に二人迄ある能太夫 座頭の司古町にあり 朝夕に牽馬武士の数しらむ 院家といふはたった三ヶ寺 祭には揚ヶ輿に乗る僧もあり 勅使の役を兼る光永 かせいたの妙を覚えし長崎や 白川鮎を食う事もあり 文武芸磨き立たる両榭から 療治の篇は二本木にあり 京店を立てたる市は賑やかさ 野菜と魚は毎朝の事 職人は具足鉄砲弓金具 正順という瓢箪屋あり 羅漢寺の小路は糞の置所 段山町は小便の宿 国中の道を定る札の辻 熊本馬は古町の継
== 引用ここまで ==
タイトルからすると、新町から古町へ、古町から新町へ贈った歌、ということらしいのですが、要はお互いの自慢話みたいなもんですかね?
1句目の「橋」自慢、2句目はグルメ対決、3句目はお祭り対決…と続き、途中よく分からないものもありますが、新町古町それぞれの特徴を言い合った全12句。
(11句目は悪口対決みたいになってますが…)
新町古町ともに、それぞれの歴史があるがゆえにそれぞれの特徴があるんですね~。これの現代版なんてやったら面白そう。グルメ対決なんかどうですかね? いや、新町は馬刺し&辛子蓮根があるから圧倒的だな…。
甲乙つけがたくって、ちょうどいい対決ないですかね~。